多周波FMCW方式

○概要

代表的なレーダ測距方式の一つであるFMCW (Frequency Modulated Continuous Wave)方式は比較的低速の信号処理で高 い距離分解能が得られる特徴を持つ.これより、現在車載レーダ等 多くの分野で応用されている.しかし、FMCW方式は送信波に三角 波状のup/down掃引を用いる(※1)ことからそれぞれで検出される各目標のビート周波数のペアリング誤作動の課 題がある. 当研究室では、この課題に対する一つの方法に、複数のstepchirp を送信波とした多周波FMCW方式を提案している.提案方式では、FMCW方式の課題であ るペアリング誤作動を生じることなく目標の距離・速度推定を可能と し、さらに同一ビート周波数上の目標分離も実現可能である.

○波形

MFMSK波形

FMCW方式のup掃引に対応する掃引FMCW波がそれ ぞれ周波数差Δfの間隔で、Mのstep-chirpを順番に送信している.

○ブロック図

以下の図は信号処理ブロック図. このブロック図におけるフーリエ変換(FFT)結果(※2)と超分解能法 の出力結果(※3)を結果の図に示す. (ここでは超分解能法の一つであるMUSIC法を採用している.)

MFMSKブロック図

○実験結果

MFMSK実験結果

(※1)FMCW方式の項目参照
Copyright (C) 国立大学法人 電気通信大学 稲葉研究室 - Inaba Laboratory - All Rights Reserved.

ホームページテンプレートのpondt